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エンジニアリングマネージャーの仕事とそのエッセンス

株式会社アトラクタの吉羽氏がForkwell主催のイベントにて「エンジニアリングマネージャーのしごと」を題目としてお話しされていました。

youtubeにその動画が公開されていたので、要点をまとめ、自分の考察も追記し記事にしておくことにします。

なお、動画は下記。

www.youtube.com

1. 基本的な役割

私自身は、マネージャーの仕事とは、突き詰めると「チームメンバーを幸せにすること」だと思っています。

その上で、エンジニアリングマネージャーの仕事は以下4つの側面があります。

  • ピープルマネジメント:メンバーのモチベーションや成長をサポートする。
  • テクノロジーマネジメント:技術的な課題や変更を管理・サポートする。
  • プロジェクトマネジメント:プロジェクトの進行やリソースを適切に管理する。
  • プロダクトマネジメント:製品の方向性や戦略を形成・管理する。

2. キャパシティ管理

エンジニアリングマネージャーは、稼働率100%の消防車のような状態を避ける必要があります。

多くの予期しない仕事が発生するため、常にキャパシティの余裕を持つことが重要です。

チームを適切にサポートし、自分自身の考える時間を確保するためにも、バランスの取れた働き方が必要です。

3. 自己管理の重要性

情報は四方八方から飛び込んでくるため、エンジニアリングマネージャーは自分自身の情報整理能力を高める必要があります。

記憶に頼る情報はなるべく少なくするために、カレンダーやTODOリスト、情報記録ツールの活用は積極的に行いましょう。

整理整頓された状態でなければ、チームを効果的にサポートすることは難しいですし、自分のキャパシティを確保することもできないでしょう。

4. アウトプット

エンジニアリングマネージャーはチーム全体のアウトプットが自身のアウトプットとなるため、自分のタスクをこなすよりも、チームの成果向上のための権限移譲(メンバーにタスクを任せること)やメンタリングに時間を割くことが大切です。

エンジニアリングマネージャーは、常にチームの成果を最優先に考える必要があります。

5. 4つの仕事の分類

マネジメントの仕事としては、以下の4分類がある。

  1. 情報収集:1on1、雑談、チャット、MTG、etc
  2. 意思決定:採用決定、面接候補者決定、PRレビュー...
  3. ナッジング:自分の観点を提供して決定に影響を与える。
  4. ロールモデル:残業しないこと, 勉強会での発表など、実例を示すことでチームの指針となる。

6. 移譲の重要性とその方法

マネージャーがすべてのタスクを自分でこなすのは非効率的です。

そのため、移譲が不可欠となります。

ただし、移譲する際には段階を踏むことや、説明責任を保持することが重要です。

移譲でやるべきこと、やってはいけないこととしては下記があります。

  • やるべきこと
    • 移譲すること
    • 相手にとってチャレンジになるくらい移譲すること
    • タスクの重要性に応じて、適切なコントロールを持ち続けること
  • やってはいけないこと
    • 丸投げ
    • 他の人のやり方が自分と同じであると期待すること
    • 渡したタスクを取り返すこと

まとめ

エンジニアリングマネージャーの役割は多岐にわたり、チームのサポートを最優先に考える必要があります。

「マネージャーはメンバーのために存在するものである」ことを常に意識しましょう。

適切なキャパシティ管理、情報整理、アウトプットの最大化、そして効果的な移譲が、マネージャーとしての成功を導く鍵となります。